一心別体

5/8
前へ
/145ページ
次へ
「ではあちらの門より現世にお帰り下さい。どんな生物になるかは完全に運ですが」 「あぁ!ありがとな!」 魂は駆ける。 開け放たれた門から外へと飛び出した。 これからの生活に希望を持ちながら。 魂を見送った人間らしき物はこう呟いた。 「この私のこの気まぐれが吉と出るか凶と出るか……全てはあなたの運次第ですね……また亡くなったら会いましょう京さん……」 手元に置かれた紙には角張った文字でこう書いてあった。 「笠置 京 転生 記憶不消去」
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1011人が本棚に入れています
本棚に追加