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まさか、仮想空間のドラゴンとはいえ、こうも簡単に倒すとは…
俺はその事実に驚くしかなかった。
普通なら学生が太刀打ち出来るはずがないんだぜ?
それに、エリアのあの的確な射撃。
一瞬にして作戦を立て実行した判断力と指揮力。
――本当にエリアは「落ちこぼれ」なのか?
俺の中にそんな疑問が沸き上がる。
…だが、もしもエリアがわざと実力を隠していたとしても俺が言える立場じゃない。
だから、俺は煙草を灰皿に押しつけながら、溜め息を吐いた。
「ウィリアム・エリア…か。」
興味や疑念は尽きない。
だが、俺が深入りするべきでもない。
だから俺は何も気づかなかったフリを決め込んで、他の画面に目を移すのだった…
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