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『――おい、聞いたか?学力試験の結果…』
『あぁ、アレだろ?転入生がエラインダーを抜いたっていう…』
――そう。あれは確か6月のことだった。
あの時のテストはウィリアム・エリアが転入してきてから初めての試験で…
張り出された順位表には、今まで一番上にあったはずの僕の名前…フィオルド・エラインダーの文字が上から二番目の場所に記されていた。
『――そんな…まさか…。』
思わず口から漏れる声。
だが、僅かに耳で捉えることの出来る小さな笑い声がさらに俺を絶望させた。
『でも転入生は「あんな問題、俺には簡単過ぎる」とか言ってたらしいぜ?』
『えっ、マジかよー。でも、魔力少ないくせにちょっとカッコいいな…』
『確かに!順位表見てるエラインダーの顔見たか?マジでウケたぜ!良い気味だ…』
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