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だけど、苦しそうなその声は確かにエリアのもので。
それに気がついた俺はとっさに身体を起こして状況を確認しようとした。
「…ぐっ…。」
って。
痛ぇーっ!!まじ、痛ぇっ!!
つか、し、死ぬ程痛ぇ…
だけど、全身から血が吹き出るかと思うぐらいの痛みも、今の俺は構ってられない。
だから俺は両腕に力を入れ、悲鳴をあげる身体を無理矢理起こす。
動けっ、俺の身体っ!
動け動け動けぇ…っ!!
そして、心の中でそう叫びながらなんとか立ち上がった俺は、自分の中の血流があり得ないぐらい脈打っているのを全身で感じた。
もう全身が痛すぎて、感覚が麻痺してるんだと思う。
むしろ本当に痛いのかどうかも分からない。
ただ今の俺に分かることは…自分が目の前に広がる光景に呆然としていることだけだ。
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