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「ちょwww何そのBLフラグwww無理無理、俺そっち無理だからwww」
「……俺だってねーよ。」
しかし、そんな俺の淡い期待もルイには全く伝わってないようだった。
本当にとんだ馬鹿野郎だな、この王子様は。
こんな空気読めないヤツが次代の王とか、この国終わりだろ。
いや、むしろ俺が終わらせてやる…
「マジか、一瞬本気で焦ったわwww」
本当にイライラしたので、俺はルイを置いてどんどん丘を降りた。
だけど、アイツはヘラヘラ笑いながら俺を呼ぶ。
「え?おい、待てって、勇者様~。」
「お前なんぞ知らん。ついてくんな!」
でも、さ。
昔は戦うことしか知らなかった俺だけど、今の生活は以前に比べて数百倍は楽しい。
よって、この国が終わられたら困るわけだ…俺はこの日常が気に入ってるからな。
――だから、俺はこの「普通」な日常を守ってやる。
それがかつて勇者と呼ばれた俺の、小さくて大切な願いだったりもするのだから。
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