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しかし、暫くするとスイーツさんは茹で蛸みたいに真っ赤になった顔を俯かせて俺に尋ねた。
「……ル、ルイ君なら知ってるかなって思ったんだけど……ウィリアム君って好きな人とかいるのかな?」
不覚にも羞恥心に耐えながら必死に尋ねる彼女を思わず抱き締めたくなったが、ケルベロスが未だに俺の背中の上で色々と語ってる為にそれは叶わない。
だが、そのお陰で俺は今の状況を瞬時に把握する事が出来た。
――つまり、あれだ。
簡単に言うと、スイーツさんは奴に少なからず好意を持っていて、想い人もしくは恋人が居るのかどうかを仲が良さそうな俺に聞いてきた。
さらに言うと、この話題から俺に告白するって流れになる可能性はゼロだ。つか、むしろマイナスに等しい……
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