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◇朧げな選択◇ -1-
何だか判らないが、逃げてばかりもいられない。
既に退路は断たれている――後はもう、戦うしかない。
「ーーてっ、貴ーーがーーれてしまう!」
巨人の肩に立つ黒衣の少女が何処か焦りの混じった声を上げ、その声に後押しされるように巨人の動きが速まる。鉄の足裏が地面を噛み、蹴る音が深く響いた。
彼我の距離は瞬く間に縮み、迷う時間などもう微塵も無い。
○○は覚悟を決め、迫る巨人に立ち向かう!!
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