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学校に行く間美咲は僕に色々な話しを振ってきた。
でも僕はそれどころじゃなかった。
千種ちゃんに手を振って貰い朝から僕ってなんて幸せなんだろうという思いに浸っていた。
ボーッとしながら歩いていると美咲の「危ない!」という声が聞こえてきた。
ドンッ
「痛ッ。」
僕は誰かの自転車にぶつかって転んだ。
「気おつけろよバーカ。」
悪びれたそぶりを一つも見せずにこっちを睨み相手はもの凄いスピードで自転車に乗りながら行ってしまった。
「彼方大丈夫?」
美咲は心配そうに僕の顔を見ていた。
「大丈夫だよ。」
そう言って僕は立ち上がりズボンに着いたホコリを払った。
「さっきぶつかって行った奴D組の垣本って奴よ。アイツ相当な不良で弱い人とか見つけたらカツアゲしたり女の子に暴力振るったり良い噂を聞いたことないわ。」
美咲は垣本の自転車が走って行ったほうを睨みながら言った。
「ふーん…。」
僕は何だか嫌な予感がしていた。
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