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それは、遠い昔。
気が付くと、私は戦場の真っ只中にいた。右手には、赤い塗料が媚びり付いた剣(ブレード)。左手には滑らかに湾曲した西洋剣(サーベル)が握られていた。
恐らく、何十、何百と……数え切れぬ程の人間をその手で殺(あや)め、奔走していたのだろう――無意識の内に。
それは当然の事であったのかもしれない。私は元より、そういう風に“創られた”存在で、悲しむ事等……許されてはいないのだから。
――だからこそ、私は誓ったのだ。己の“運命”に復讐する事を。この……混沌と、絶望に満ち溢れた世界を“再生”させる事を――
故に、私は提供しよう。
“事象”の始まりと終わりを描いた、壮大な物語(シナリオ)を……そして、ヒトが“神”へと至る為の道標(みちしるべ)を……――
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