虚空

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「ほっほっ……成る程。お前さん、筋金入りの戦闘狂じゃな。そんな男に隊長を務めさせるなど、エンペラーもなかなか面白い事を考えてくれるわい」 「悪いか!?」 「いんや、なーんも悪い事はありゃせんよ? 何たって、わしらは”テロリスト”なんじゃからな。ほっほ……」  ウォードの剣幕を煙に巻くように彼は笑い、自分の座っている椅子を回して遊び始めた。それを横目で見つめ、ウォードは舌打ちをする。 「……で? この俺様に、何をさせようってんだい?」 「ふむ……理解が早くて助かるのぉ。取り敢えず……わしの腰のマッサージを頼まれてくれんかね?」  そう言ってエマーソンは背中をウォードに向け、揉んで欲しい場所を指差した。 「ジジイッ!」  当然の事ながら、彼は頭に血を上らせ、片足で思い切り地を踏み付ける。 「冗談じゃよぉ。全く……最近の若者は怒りっぽくていかんわい」
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