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木村は部活を引退してから、眼鏡をかけるようになった。
今までも授業中だけはかけていたらしい。
眼鏡をかけると、ますます『ひょろり』という感じだ。
「いきなり成績上がったよなぁ、お前。誰だって疑いたくもなるよ。実際、俺も疑ったし」
「ひでー。ダチじゃん!」
「ひでーのは、お前。俺と同じくらいバカだと思っていたのに。いつの間に勉強していたんだよ。――てか、どういう勉強しているんだ?」
「んー」
(どういうって……。正直に言おう! 勉強なんてもん、やっちゃぁーいません!)
ただ、数ヶ月前、めでたく一族同様に人外パワーをゲットした直久は、テスト用紙を目の前にし、その問題をボケ~っと眺めていると、答えが分かってしまうのだ。
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