1.何でもアリな我が一族

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木村は部活を引退してから、眼鏡をかけるようになった。 今までも授業中だけはかけていたらしい。 眼鏡をかけると、ますます『ひょろり』という感じだ。 「いきなり成績上がったよなぁ、お前。誰だって疑いたくもなるよ。実際、俺も疑ったし」 「ひでー。ダチじゃん!」 「ひでーのは、お前。俺と同じくらいバカだと思っていたのに。いつの間に勉強していたんだよ。――てか、どういう勉強しているんだ?」 「んー」 (どういうって……。正直に言おう! 勉強なんてもん、やっちゃぁーいません!) ただ、数ヶ月前、めでたく一族同様に人外パワーをゲットした直久は、テスト用紙を目の前にし、その問題をボケ~っと眺めていると、答えが分かってしまうのだ。
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