プロローグ

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ある日、りんごの木が全て根から腐ってきている事に気が付いた。このままでは、唯一の食料が無くなってしまう。燐鶯はその日全て実っているりんごを採った。 やがて、林檎の木は無残に倒れ腐り、死んでしまった。 燐鶯は考えた末、旅に出ようと考えた。 それは、食料を確保するためでなく、自分探しも含めて。 燐鶯は寒い日に着ていた灰色のローブを羽織い、草原を当てもなく進んで行った。草原を歩いてはリンゴをかじった。面倒になり、歩きながら食べる事にした。 進みに進むと、一本の道を見つけた。そこには、もう何年も使われて無さそうな台車が置いてあった。 意外に、木材はがっちりしており、車もしっかりと回る事が分かった。 燐鶯はそこにリンゴの収穫袋を置き、持っていくことにした。 「疲れた・・・・・。」 出発した時にはまだ日が目の前に有ったのが今すでに真上に照らされ強く輝いていた。 「もう昼間なのか、こんなに歩いたのは・・・・・・初めてかな・・・・・・。」 燐鶯は道の途中で休む事にした。もちろん辺りには、日陰は無い。今は何月なのだろうかと燐鶯は思った。あまり寒くはないが、暖かいとゆう訳でも無いため、日陰があろうあるまい関係ないのだが、一番困るのがこのまま冬になることだ。毎年燐鶯は冬になると、リンゴの木の枯れ葉を集めて布団代わりに寝ていたのだが、今はそれができない。「冬になるまでになんとかしないとな。」 そう考えてると、いつあらわれたのか一人の老師が燐鶯のすこし前に立っていた。それを見て、燐鶯は一瞬驚いた、人を見たのは・・・・・初めてになるはずなのだか、何かと懐かしさを感じた。
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