65人が本棚に入れています
本棚に追加
時折研ぐ手を止め、刃を見てまた研ぎ出す。
これを十数回繰り返して、ようやく翔はソレを一部の狂いなく研ぎ終えた。
額の汗を拭う。
と、同時に玄関の郵便受けに物が投函された音がした。
郵便物だろうか?というその考えはハナからない。
今現在の時刻は朝の三時半を回る所だ。こんな時間に郵便局は開いてないし、そもそもこの『エリア4』には郵便局といった建物はない。
ならば何か?
決まっている。金だ。
郵便受けを開くと分厚い封筒が五つ入っていた。
最初のコメントを投稿しよう!