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「久々にアリスカンカンだね………」
体育館にて新入生歓迎会。その中で、今回代表として挨拶するアリスは、非常に不機嫌そうな態度丸出しで原稿と睨めっこしていた。
「朝から変な高等部が小ばかにしてきたからね」
「高等部の先輩が?アリス程可愛い女の子小ばかにする人なんていないよね…アリスって結構モテるし、もしかしたら一目惚れしたのかもだよ?それで話し掛けたくなった、みたいな」
「ないない。大体なちる、世の中一目惚れする人間なんてそんないないよ?」
とりあえず本気でムカついている。だが、アリスの場合後4時間もすれば完全に忘れ去っているだろう。となちるは呟いた。
「……あ!」
と、なちるが急に大きな声を出す。
「見てアリス!!あの…みんなに囲まれてる先輩!!」
「んぁ?ってアイツ!!」
「私の例の彼氏だよ」
アリスが言った言葉は聞かれていないのか、なちるはたくさんの視線を集める先輩を紹介したのだ。なんと、それが朝の高等部の人間だとは思わなかったアリスだったが。
「なんか新入生の子も狙ってそう。先輩、優しいからすぐに誰とでも仲良くしちゃうし…」
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