死別の空

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  新兵器の訓練を開始してから十日ほどが経った。  この所、敵偵察機は来るが空襲がないという日が続いていた。      「どうだ和輝、アレは使いこなせたか?」   「あぁ、かなりのじゃじゃ馬だったが、なんとかな」    「そうか、俺もだいぶ慣れてきたぜ」   そんな雑談をしている時…      ウゥゥゥゥ…    基地内に警報が鳴り響いた。    兵舎の方から伝令兵が走って来た。    「偵察機から打電です。   『敵機動部隊見ユ。戸室岬、南三十二海里』 西村司令より全飛行隊に即時待機が発せられました」    「わかった。いくぞ和輝」    「おぉ」     二人は急いで格納庫へと走った。        
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