暗雲の空

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  とうとう一機のBー29が黒煙の吐きながら急激に高度を失い始めた。    尚も攻撃の手を緩めずに撃ち込む。  すると、黒煙から火に変わり、瞬く間に爆発した。     「よし、一機撃墜確認」     「香月少尉!」 林から無線が入った。    「まだ迎撃を続けるのか?」   「当たり前だ。  ここで引き下がる訳にはいかないだろ」     「しかし、残弾数が少ないし、燃料も危ないぞ」   「一機でも多く落とすのが任務だ。  弱音を吐いてないで付いてこい!」   一方的な命令を林に下した。       
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