暗雲の空

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  杉山は二十ミリ弾を乱射しながら、F6Fに反抗戦を展開する。    すると、二機のF6Fが火を噴きながら編隊から落伍していく。  間もなく、二機のF6Fは爆発した。      「杉山…」  しかし、残りのF6Fの集中砲火によって杉山は暗闇の空に散った。    「バカヤロォ」  俺は操縦桿を強く握り締めた。  これが杉山一飛曹の空戦での初戦果だった。    悲しむ間もなく、しつこくF6Fが追ってくる。    「林!絶対に墜ちるなよ」    「わかってる、お前もな」    F6Fの七・七ミリ弾を巧みに躱しながら遁走する。      
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