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その日は部屋でふさぎ込んでしまった。
それに見兼ねた和輝が声を掛けてきた。
「優志、そんなに落ち込むな」
「……」
「そんな無様な姿を靖国にいる林たちに見せるつもりか?」
「………」
「いい加減にしろ!!」
バキッ…………
和輝の拳が俺の頬を直撃した。
「はぁ、はぁ…」
「……」
和輝は更に俺の胸ぐらを掴んだ。
「悔しかったら、それをバネにすればいいんだ。
落ち込んでいても死んだ奴は戻らない…。
アイツらの死を無駄にするな」
和輝の目には涙が溢れていた。
「スマン…俺、どうかしてた」
和輝はゆっくりと胸ぐらから手を離す。
「アイツらの仇を討とうぜ」
「あぁ。
それと和輝、ありがとな」
「おぅ」
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