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零戦隊がF6Fを相手にしている。
あちらこちらで曳光弾が尾を引いて激しい火花がたっている。
「よし、今の内にBー29へ攻撃を開始する」
尾崎大尉率いる四機はBー29の編隊に突っ込んで行く。
距離が五百メートルほどになった時…
「そろそろだな」
尾崎大尉はバンクをして合図する。
四機の両翼下には一発づつ、計二発の円錐状の物体が吊るされている。
「特殊ロケット三号弾、発射準備。
時限は五百メートルに設定」
~特殊ロケット三号弾~
太平洋戦争末期に開発された噴進弾。
先に開発された「三号弾」に噴進機を装備したもので、弾頭には百個以上の黄燐弾子が収められている。
空中で炸裂し、飛散した弾子が航空機内を貫通して火災を発生させる。
但し、時限信管のため調整が難しい。
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