死別の空

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  「あぶねッ」     俺は右フットレバーを一杯に踏み、操縦桿を右前に倒す。        F6Fに突っ込んですれすれに機体を滑らす。    すかさず反転し、必殺の二十ミリ弾を撃ち込む。      ダダダダ…      一機は二十ミリ弾をまともに食らい、空に爆散する。  もう一機は右翼を吹き飛ばされており、錐揉みになりながら墜ちていった。        「おっしゃッ」   敵機を落とし、一瞬気が緩んだ。        ……しかし、重大なことに気付いた。  横を見ると一機のF6Fが突っ込んでくる。    完璧なまでに不意を突かれた。        「しまった…」   どうみてもやられる…。     俺は目を瞑った。        ダダダ…    カン、ドォン…!        金属音がした後、鈍い爆発音が響く。      しかし、自分の機体は普通に飛んでいる。        俺は目を開き、驚愕した……。     
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