5人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「なんで!?」
職員室の中心で、
ひときわ大きな声。
「そ…そういう決まりなんだ」
困った顔をして先生は言った。
「なんでよ!!あたしに野球をさせないなんてどういうつもり!?」
逆にお前は何様のつもりだ。
そう問いたいが、今はそういう問題ではない。
「ま、マネージャーなら…」
「マネージャーなんて邪道よ!!あたしは立派な選手なんだからっ」
「マネージャーは一人しか置かないから、早いもの勝ちなんだが…」
「…プレイングマネージャー」
「え?」
「…そうね、それならいいわ!プレイングマネージャー、うんっ!イイ響きじゃないっ」
「いや、うちは普通の女子ま」
「入部します!!今すぐ!」
さっきとはうって変わってキラキラと目を輝かせ、彼女は入部を宣言した。
文脈からわかるように、彼女が入部したのは、この学校の野球部だ。
遅ればせながら紹介すると、彼女の名前は
“柊琉依<ヒイラギルイ>”
今日からこの白凰<ハクオウ>高校の1年生になった一人だ。
彼女は、幼い頃から男子に混ざって野球をして過ごしている。
野球以外の取り柄は特になし。
強いていえば、ルックスは㊥の上で、運動神経がいいくらい。
最初のコメントを投稿しよう!