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つまり、風斗様があんなに冷たくされたのは、私にこの話をさせるための誘導だったということだ。
そして、昨日私が本通りじゃないといったのが気がかりで、無理くり軌道修正をしようとしたのだとも。
「ですが、風斗様が私のことを嫌いなのに、話し掛けることなんて出来なかったんです…」
どんなに物語がそういう展開でも、いつまでも従えるわけない。
風斗様が私を恋愛対象として見ていないのだから…。
「…お前さ、本気でお前の事嫌ってると思う?」
「……え?」
今度は、風斗様が困った顔をして頭をかいた。
またバラリとページを捲って指差す。
そこには、ご主人様の執事を突き放すセリフ…あれ、これ、風斗様が言ったのと全く同じ…。
「セリフまで同じにすればその後も同じ行動起こしてくれて、ハッピーエンドになると思ったんだけどなぁ…」
少し照れたように呟いた。
え。
え。
えぇっ!?
それって…!もしかして…!
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