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「カルルス、手離して!このままだとあなたまで海に落ちちゃう!」
「そんなこと出来るわけないでしょう!さぁ、もう片方の手をこちらに…!」
カルルスはシェリナの一方の手を握りながら、空いている手をシェリナに伸ばす。
「だめ…もう、限界…!」
繋いでいるシェリナの手から、少しずつ力が抜けていくのがわかった。
「シェリナ、手を離してはいけません!頑張って…!!」
カルルスがそう叫んだ瞬間、するりとその手からシェリナの指先が離れた。
「シェリナ―――――っ!!!」
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