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「あ…!目が覚めたのね!」
ドアを開けて入ってきた少女は、男が目を覚ましていることに気づくと嬉しそうに駆け寄ってきた。
「あなた3日も眠っていたのよ。気分はどう?」
「えぇ、だいぶいいです。…ここは?」
「ここは私の家よ。私のこと覚えてる?」
「確か…シェリナ……でしたか。」
男は記憶を探るように、少しだけ目を細めた。
「えぇ、そうよ。海岸で倒れていたあなたを最初に見つけたのは私。
あの時はびっくりしちゃった。」
シェリナは無邪気な笑顔で笑う。
「ねぇ、あなたの名前は?」
「カルルスです。」
「カルルス…カルルスね。」
男が礼儀正しく名乗ると、シェリナは確認するようにカルルスの名前を口にした。
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