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有無をいわさぬその笑顔の迫力に負けて、私は静かに頷いた。 「…はい…」 カズ君がごめんね、と言って優しく頭をなでてくれ、ユウキ君が戻るまで一緒に居てくれた。 5分たっても、ユウキ君が戻る気配はなく、私が立ち上がるとカズ君が安静にしてなきゃと引き止めた。 はやく紀ちゃんに会いたい…。 と、言うより開店時間までまだあるのにカズ君とユウキ君までいることに疑問に思って口を開こうとしたとき 「里奈さん、入っておいで」 ユウキ君が、顔だけだして手招きをした。 「おでこも何ともないみたいだし」 意味が分からないまま、ユウキ君の後に続いて店の中へと入ったけれど、静まり返った店内は真っ暗で、人の気配がなかった。 「あれ…紀ちゃんは…?」 振り返った先にユウキ君とカズ君の姿はなく、あわてて電気をつけようと壁に手をはわせた瞬間、大きな音と一緒に、店内が明るくなった。 紀ちゃんを真ん中に、ユウキ君とカズ君、お店のみんながクラッカーを片手にたっていた。 「ハッピーバースデイ里奈!!!」 クラッカーから飛び出した紙吹雪まみれになった私の目から、涙があふれた。
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