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宮原さんの言葉が頭の中をぐるぐる回っている。
アイタイ
ウレシイ
マッテル
店の中から、カズ君が出てきた。
「どした?酔った?」
立ち尽くしてる私の横に立って、カズ君はタバコに火をつける。
「カズ君…もし大事な人との約束と気になる人との約束が重なったらどうしたらいいのかな…」
放心状態の私をみて、カズ君は笑った。
「里奈もなかなかやるねぇーそりゃ時間をずらせばいいんじゃない?」
あんなに悩んだのが馬鹿らしいくらい、カズ君は当たり前のように言った。
「で、里奈のママより気になる男って誰?」
そんなんじゃない。
否定しようとして、ふと思う。
時間をずらして会うなんて考えなかったのは、なんだかそれが悪いことのような気がしたから。
でも、友達と遊んだ後にデートなんてよく考えたら何度も経験している。
紀ちゃんだから?
紀ちゃんは特別。
紀ちゃんは…私にとって…
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