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黙り込んだ私に、カズ君はたばこの煙を吐き出していった。
「ママには内緒にしといてやるよ、ほら店に戻ろう」
カズ君が差し出してくれた手を取って、私は考えることをやめた。
いつもより、少しだけ早起きをして、明日は紀ちゃんとドライブに行こう。
夜は、宮原さんとデート。
きっと紀ちゃんは笑顔で送り出してくれる。
間違いない。
私はカズ君と店の中へと戻った。
紀ちゃんが、笑顔でお帰りとシャンパンを手渡してくれた。
紀ちゃんは、私の……。
小さく首を振って、私はシャンパンを飲み干した。
優しくて綺麗で、キラキラした紀ちゃんが目の前で笑っている。
宮原さんと同じ瞳で。
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