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だから、家に帰ってチョコレートをつまみながら、バレンタインのチョコレート販売の求人を見たとき、迷わず電話をかけた。 また、会えるかもしれないだなんて密かに期待しながら。 とりあえず明日きてくださいと言われて電話をきった後、ふと店員の20歳くらいの女の子を思い出した。 そう言えば若い子ばっかりだったと苦笑いしつつ、私は履歴書を取り出した。 ゆっくりしたかったけれど、馬車馬のように働くのも悪くないかもしれない。 幸い短期で時給も良い。 もしまた彼女に出会えたら、今度は話しかける事ができるわけだし。 携帯を開いて、純ちゃんに電話しようとしたとき、紀之の事を思い出した。 最後に電話したのは、私に彼氏ができた時だった。 「じゃあ、もう電話はやめるわ」 少し寂しそうに紀之はそう言って、本当にそれが声を聞いた最後になった。
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