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なんとなく、しばらくの間無言になって沈黙が続いた。
どうしていいのか、わからないままうつむいていると、紀ちゃんが口を開いた。
「里奈、前見て」
言われたとおり顔を上げると、目の前に海が広がっていた。
「わ…!」
思わず声が漏れる。
「ほら、江ノ電」
紀ちゃんが指さす方にはテレビで見たことある江ノ電がのんびり走っていた。
「わー!可愛い!」
さっきまでの気まずい雰囲気なんて吹っ飛んで、私のテンションは一気に上がった。
「紀ちゃん大仏!大仏見たい!あと水族館!あとね、あとね…」
「無理よ…あんた本当に6時までに帰りたいの…?」
「あ、そっか」
「また一緒に来ればいいじゃない。とりあえず、海でも眺めながらご飯食べましょ」
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