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3月半ばと言ってもこの日は暖かくて天気も良く海辺には何台か車が止まっていた。
「この時期に海なんて、里奈くらいだと思ったのに」
私は紀ちゃんと堤防の縁に座って海を眺めながらお弁当をつついた。
「見た目はあれだけどまぁまぁね」
「これでもお店でフード作るようになって上達したんだよ」
「これで上達…」
紀ちゃんはタコさんになりそびれたウインナーをつまんで口に放り込んだ。
お弁当を食べ終えてから、紀ちゃんがトランクからタオルを2枚出してくれ砂浜に降りた。
まだ、冷たい海に靴下を脱いで、デニムの裾をまくり上げて、足だけ浸かった。
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