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私は、ぶんぶん首を横に振った。 「そんな事ない、行く、紀子ちゃんに会いに行く!」 「ありがとう」 「お墓、遠いの?」 できることなら、すぐにでも行きたくて。 私の問いに少しだけ困った顔をした後、紀ちゃんは答えた。 「鎌倉…また、行かなきゃね」 紀ちゃんが、あの日連れて行ってくれようとしていた場所。 私は自分勝手で、どうしようもないバカだ。
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