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こんなカッコ悪い私を、紀之には知られたくなくて。 いつも前向きで、真っ直ぐだった紀之にだけは。 だからこそ、メールだけの関係が3年も続いていた。 私は逃げていたんだと思う。 それでも会いたいと思うほど、私は弱っていた。 電話帳の紀之を開いて、通話ボタンを押す。 数回の呼び出し音の後。 「はい」 懐かしい紀之の声がした。
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