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「里奈ちゃん、大丈夫?」
宮原さんの声に、はっとすると、あわてて顔を上げてうなづいた。
「ごめんなさい、ちょっとぼーっとしてて…」
いつの間にか、昨日の紀ちゃんとの会話を思い出していたらしい。
久々のデートだと言うのに。
「ママとなんかあったの?」
何かあった訳じゃない。
「…いぇ…別に」
でも、否定しても、宮原さんはきっとお見通しなんだろう。
それ以上深く聞いてこない宮原さんが、気楽だけど、やっぱり少しだけ寂しいと感じてしまう。
「疲れてるのかな、今日はご飯を食べたら帰ろうか」
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