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「そんなことしても、紀子ちゃんは喜ばないよ」 「あんたは紀子じゃない」 だだをこねるように紀ちゃんが言った。 「紀ちゃんだって紀子ちゃんじゃない!」 「アタシは今紀子なの」 辛そうな顔で、悲しいことを言わないで。 紀ちゃんだって、本当は分かってるんだ。 私に、助けて欲しかったのかもしれない。 たとえ違ったとしても、このままより、ずっといい。
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