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「里奈さんはママが好きだから別れたんだと思ってた」
予想外の言葉に、思わず顔を上げると、ユウキ君はメニューをひろげていた。
「ケーキ食べようかな、里奈さんはなんか食べる?」
突然敬語から、フランクな言葉使いになったユウキ君のペースに戸惑いつつ、私は首を振る。
ユウキ君は近くにいた店員に声をかけてケーキを頼むと、再び私を見ていった。
「里奈さんは宮原さんが好きなんだね」
悲しそうな。
残念なような。
諦めの色を浮かべて。
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