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「ったく、偶然通りかかって来てみたら里奈を泣かせてんだもんな。ユウキ、お前ママに殺されるぞ」 まるで、カズ君の方が年上みたいだった。 ユウキ君は、悔しそうにうつむいたまま、ふるえていた。 「里奈も許してやって、こいつボンボンだから自分の思い通りにならないと気にくわないってとこあるんだわ」 カズ君は、本当に20歳何だろうか。 私は、だいぶ落ち着いてきて、ユウキ君の方を見た。 ユウキ君は、立ち上がると、私を見ずに言った。 「帰る」
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