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「遅いから心配したわよ」 軽く私の頭をこずいて、紀ちゃんは醤油を受け取った。 「ごめんね、ちょっとのつもりだったんだけど…」 「別に良いわよ。なんだかすっきりした顔してるし、愚痴でも聞いてもらった?」 本当に、紀ちゃんはよく見てくれてる。 私が分かり易いだけかもしれないけど。 「うん、色々ね」 紀ちゃんは、それは良かったとにっこり笑って、それ以上は聞かずに、開店の準備を始めた。 「紀ちゃん」 「なぁに?」 「愛してるわ」
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