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紀ちゃんが一緒に住もうと言ってくれた あの時私が救われた紀ちゃんの手を、しっかりと握って。 もう、紀ちゃんが振り払ったって離したりしないって決めていた。 思いっきり振り払われるなんて想像できなかった。 でも、紀ちゃんは私と生きていくことを 望んでくれてるのかな。 分からないまま冬になって クリスマスイブの夜。 お店のドアがゆっくりと開いて 会いたかったけれど 会いたくなかった。 開いたドアの先には 宮原さんが立っていた。
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