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「助かるよ!早速明日からお願いできる?」 「あ、明日!?」 思わず叫んで紀ちゃんを見ると、紀ちゃんも驚いた顔をしていたけれど、だんだん顔を歪ませ、堪えきれずに吹き出した。 ひとしきり笑って、紀ちゃんは笑いすぎで浮かんだ涙を拭って言った。 「いいわよ、里奈いってあげなさいよ」 こんなに笑う紀ちゃんを見たのは久々で、私は紀ちゃんの笑顔に頷いた。 何故笑われたのか腑に落ちないらしく、不服そうな顔をした後、ちょっと恥ずかしそうにはにかんだ宮原さんは私に向き直ると 「じゃあ今日はお店もあるし、明日はお昼ぐらいにしとこうか…そうだな、1時に事務所で」 宮原さんが、ゆっくり、私の前に手をさしのべた。 初めてあったときに、そうしたみたいに。 私もゆっくり、その手を握る。 「よろしくお願いします」 この時、また私は気づきそびれてしまった。 紀ちゃんがやっぱり、人のことばかり考えていたことに。
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