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「さてと、帰りましょうか明日から忙しくなるものね」
私がグラスを空けるのを見計らったように紀ちゃんは立ち上がった。
「うん、でも…お店本当に大丈夫?」
「大丈夫大丈夫、里奈が働くまでカズ君1人だったし…ユウキ君がね、また少し働きたいって言ってたのよ」
ユウキ君とは、あの時以来会っていなかった。
お店にも来ないし、カズ君からもなにも聞いていない。
紀ちゃんとは、連絡をとっているんだ。
カズ君のことを思ったらなんだかとても切なくなった。
紀ちゃんは、私が宮原さんと一緒にいても、気にならないのかな。
閉じ込めてしまいたいくらい好きだって言ってくれたのに。
紀ちゃんはまだ笑ってる。
いっそ閉じ込めてくれたらいいのに。
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