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「里奈?どうしたの大丈夫?」
入り口で立ち尽くす私を心配して紀ちゃんが駆け寄ってきた。
私はやっと、彼女の視線から解放されて、紀ちゃんの差し出してくれた手を取った。
「ちょっと飲み過ぎたかな…」
誤魔化そうと小さく笑って、紀ちゃんを見上げると、呆れた顔の紀ちゃんと目があった。
「無理しないで真っ直ぐタクシーで帰れば良かったのに」
そのまま、カウンターへと引っ張っていかれ、私は西山さんの隣へ座った。
家庭を持つ常連さんが多いため、流石にクリスマス当日の今日は客足も少なく、店内には常連の岡崎さんとアゲハさんだけ。
忘年会の二次会で来るお客が何組かいたけれど、終電前に帰っちゃったわと言いながら、紀ちゃんはウーロン茶を出してくれた。
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