16

12/13
前へ
/317ページ
次へ
「あ、里奈、彼女が私の担当整形医の西山涼子先生。まぁ高校からの悪友よね」 紀ちゃんが、改めて紹介すると、西山さんは右手を差し出した。 私が黙ったままその手を握ると、紀ちゃんが続ける。 「で、こっちが里奈。アタシの同居人兼従業員」 紀ちゃんに向いていた西山さんは小さく頷くと私を振り返った。 「さっきはどうも。里奈さんかなって思ったんだけど違ったら失礼だと思って…」 「あら、どっかで会ってたの?」 西山さんが悪戯っぽく笑う。 「ここにくる前に行った居酒屋でね」 西山さんから向けられた視線に頷くと、紀ちゃんは驚いたように息をついた。
/317ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9818人が本棚に入れています
本棚に追加