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このままこんな風に歩んで行ければいい。 「そんなに食って…飯食えんの?」 「大丈夫、お菓子は別腹」 3個目の温泉饅頭を口に放り込んだ私を、紀之は呆れたように見つめた。 「まぁ確かに美味しいけどさ」 力を抜くように、ふっと紀之が笑う。 つられて私も笑った。 「そろそろ戻ろうか」 紀之が立ち上がって私に手を差し出す。 「ご飯の前に温泉に行こう」 私は笑顔のままその手を握った。
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