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朝起きて鏡を見たら、むくみきった瞼が、まるで不機嫌にふくれているかのようで、思わず笑ってしまった。 笑えたことに少しだけほっとする。 しかし、昨日見たアルバイトに面接の電話をかけたら もう締め切ったと言われてしまい、私は再び純ちゃんに泣きついた。 「お昼、一緒に食べよう」 純ちゃんは優しく言ってくれた。 純ちゃんとは高校からの親友。 友人とよべる人は決して少なくなかったけれど、純ちゃんにかなう人はなかなかいない。 電話をきった後、何気なく広げた雑誌のお洒落な家具が目に入った。 なんとなくだけど、胸の奥がちくりと痛んだ。 夢も恋愛も、中途半端。 結婚まで考えていた割に、アメリカについて行くと言う情熱は私にはなかった。 気がつけば20代も折り返し。 心機一転、引っ越しでもしたいところだけれど、フリーターの私に残された貯金なんて微々たるもので、最近気になってきた肌やら毛穴対策の高級クリームを買えばあっと言う間に吹っ飛んでしまうくらいのもの。 何にもない私の人生。
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