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オムライスはとても美味しくて、普段なら食べるのを躊躇うような時間だったけれど、気にせず完食してしまった。 時計を見ると、休憩時間は後10分ほどあったので、なんとなくロッカーから携帯電話を取り出した。 開くと着信と留守電が残っていた。 番号を確かめる前に、留守電を聞くため携帯電話を耳に当てて再生を押す。 懐かしい声がした。 『里奈…俺だけど…やっぱりもう一度ちゃんと話そう。俺は里奈がいなきゃダメだ。アメリカが嫌なら、何年かしたら帰ってこれるように手配するよ。話したい。時間が出来たら連絡ちょうだい。』 最後に声を聞いてから、1ヶ月もたっていないのに。 なんだかひどく懐かしく思えつつ。 他人事のようだった。
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