9818人が本棚に入れています
本棚に追加
入り口には、カズ君と、小柄な男の子が立っていた。
直感的に、ユウキ君だと思った。
「飲んでいってもいいかな」
カズ君が、お店を見渡してから言った。
「ユウキ!来るなら言ってくれたらいいのに大歓迎よぉ」
紀ちゃんの声にフロアがざわめきたって、ユウキ君は困ったように頭をかいていた。
小柄で色白で、中性的な顔立ちから言って、きっとここのアイドル的存在だったんだろう。
「ひどいママ、俺は?」
「あんたは自分で酒作りなさいよ」
紀ちゃんの態度の違いに、常連さんたちが笑っていた。
どうやら常連さんにもユウキ君は馴染みがあるらしい。
最初のコメントを投稿しよう!