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「ご…ごめんなさいユウキさん!私てっきり年下かと…」 「あ、いいんです!気にしないでくださいユウキでいいですよー」 「そうそう、この化け物は妖精かなんかだとおもっていいよ」 カズ君が、タバコをくわえながら笑った。 ふと、カズ君も年上なんじゃないかと、私はカズ君を見つめた。 24前後だと思っていたのに、急に自信がなくなった。 「あ、俺?俺は20歳だよ1月に成人式だったんだ。行ってねーけど」 そう言って、カズ君は慣れた手つきでタバコに火をつけ煙をはきだした。 ビアグラスが、掌から床へと滑り落ちてガシャンと音を立てた。
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