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「本当に不用心なんだから」 案の定呆れてため息をつきながら紀ちゃんが絆創膏を貼ってくれた。 「もう少し、気をつけなさいよ」 ジンジンしていたはずの指の痛みが、移ったように目頭が熱くなる。 紀ちゃんは怒鳴らない。 でもそれが逆に苦しい。 「ごめんなさい…弁償するから給料から引いてください」 やっとの事でつぶやくと、わたしは顔を上げた。 紀ちゃんは意外な顔をしていた。
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