9818人が本棚に入れています
本棚に追加
お店に着くと、珍しく、正面に鍵がかかっていて、私は裏口へ回った。
裏口で、話し声が聞こえて、私がノブに手をかけようとしたとき、ドアが勢いよく開いて、私の顔面を直撃し私はうずくまってしまった。
｢え…？里奈！？うわッごめん！｣
飛び出してきたのはカズ君で、相手が私だと言うことに驚いていた。
｢なんで…あれ、えっと…早くない？｣
妙に焦っている様子のカズ君におでこを押さえながら私は立ち上がって答える。
｢カズ君こそどうしだの？こんなに早く…｣
｢えっ、俺？俺はえっと俺はさ｣
しどろもどろなカズ君を不審に思いつつ、中に入ろうとすると、中からユウキ君が出てきた。
｢あれ、里奈さん｣
ユウキ君は少しだけ目を見開いたけれど、笑顔で言った。
｢おでこから血が出てるよ今救急箱持ってくるからここにいて｣
最初のコメントを投稿しよう！