不安な気持ち

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? 俺、確か俊を待ってるはずなのに目の前が真っ暗じゃねぇか……。 「……あれ?」 目を覚ますと、俺はベッドの中にいた。 ふかふかの、青色の毛布に白い枕。 何でだ……? むくり、と起き上がり辺りを見渡す。 誰かの部屋……? 「!?」 でも。 その前に、俺は自分自身に驚く事になる。 キョロキョロと見渡した時に、ゆらゆらと灰色の長い髪の毛が大きく動いた。 それは、俺の所から、確実に。 ……覚醒(ルース)してる!? ガチャッ。 「……あ、気付いたか?」 「……俊!」 ドアが開くと、俊が中に入って来た。 ……ひょっとして、ここって……。 「ここ……、お前ん家?」 「そう」 俊は、中に入り俺の所に来ながらそう言った。 そして、ミルクを差し出してくれる。 「とりあえず、落ち着こう」 「……さんきゅ。今、戻るな」 目を閉じて解除(リセット)の暗示をかけ、元の青い髪の毛に戻る。 気分が、すうっとしてやわらいだ。 ……ここ、俊の部屋だったのか。 でも、なんで……? 確か、俺はあのぬいぐるみに見られている辺りしか覚えてない……。 とりあえず貰ったミルクを全部飲み、喉を潤して俊に渡した。 「……翔、さっきあそこにいた時、苦しそうにしながら覚醒(ルース)してたぞ」 「な!?」 カップを、机に置きながらそう言った。 そして、また元の場所に戻り座る。 「……その光景、他の人に見られると不思議に思われるだろうと思って、クラウド君にお願いして瞬間移動させてもらったよ」 「……」 話によれば、俊がちょうど買い物がすんだ後に起こった出来事らしい。 俺の元に駆け寄った時には、もう覚醒(ルース)しかけていた状態で誰もいない道に回避して、クラウドに頼んで瞬間移動させてもらったらしい。 その時、また左頬を押さえながら……。 おかしい。 覚醒者が、覚醒(ルース)と言わない限りその魔法は発動し、体に入ってこない。 「なんで、俺は……」 俺の心の中は、疑問と不安に満ちていた。 ……まさか、俺の強い気持ちが表に出て、反応したってのか? 「と、とりあえずごめんな、迷惑かけちまったみたいで……」 「いや……、別に大丈夫だから」 後で、クラウドにも謝っとかなきゃな……。 .
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